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万里小路譲
『詩というテキストⅢ 言の葉の彼方へ』
郷里やまがたから俯瞰される詩・俳句・短歌・童謡詩、その未到の世界。言の葉が繰り広げる彼方に、見えてくるものは何か?(帯文より)

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46判/448頁/並製本 ISBN978-4-86435-452-3 C1092
定価:2,160円(税込)

万里小路譲『詩というテキストⅢ 言の葉の彼方へ』,詩,俳句,短歌,山形

発売:2020年9月25日



目次

Ⅰ やまがた詩集逍遙

誕生・生・死への省察 ―吉野弘の眼差し
花を迎え育む北の言の葉 ―近江正人詩集『北の種子群』
微睡む永遠 ―いとう柚子詩集『冬青草をふんで』
引き継がれる生命の交響 ―伊藤啓子詩集『ユズリハの時間』
「ある時間」を創造してゆく ―佐々木悠二詩集『詩的生活のすすめ』
自然との共生の暮らし ―奥山美代子詩集『曼陀羅の月』
初心を生きる風 ―伊藤志郎詩集『あなたに』
方言が語る生きた証 ―ひらのはるこ詩集『雪の地図』
人も散る里の哀切 ―平野晴子詩集『花の散る里』
あてどない憧憬の空 ―赤塚豊子の願い
希望へと向け直す意志 ―二度生きる詩人・加藤千晴
Ⅱ やまがた詩篇逍遙

永遠なる母性への思惟 ―梅村久門「みろくさまに」
癒されぬ魂の傷痕 ―長尾辰夫「おまえは」
燐と燃える情熱 ―真壁仁「歌集『すだま』に寄せる」
苦悩と祝祭を生きた奇才 ―佐藤十弥「海について」
無明世界に灯るやさしさ ―佐藤總右「夜の構図」「無名17」
時代の足枷に抗って生きる情念 ―葉樹えう子「山薊」
二十世紀の逆説 ―茨木のり子「マザー・テレサの瞳」
ガリ版印刷に賭けた生涯 ―佐藤武美「夢」
諧謔の内に潜む哀感 ―駒込毅「ノンシャランス」
諧謔の内に生まれる批評 ―佐藤登起夫「歌よりも」
痛みゆえに輝く命 ―吉原幸子「あたらしいいのちに」
病みつつ生きる覚悟 ―阿部岩夫「夢鳥」
一輪の花の哀切 ―工藤いよ子「冬のあざみ」
蒼天の高みを泳ぐ山 ―富樫善治「月山」
悠久無限の時空を仰ぐ相輪 ―中津玲「塔」

Ⅲ 俳句短歌童謡逍遙

彼方への曳航 ―童謡詩人・金子みすゞの意匠
観照と祈願の生命讃歌 ―工藤芳治句集『迅雷』
天空に咲いた大輪 ―阿部宗一郎句集『出羽句信抄』
想念の森へと導く揺り椅子 ―糸田ともよ歌集『しろいゆりいす』
喩法というダイナミズム ―久木田真紀というフィクション
まっすぐに病む存在の病 ―山頭火 何を求める 風のなか

Ⅳ 詩篇詩集逍遙

受け継がれる生命の交響 ―北原千代詩集『スピリトゥス(Spiritus)』
遥かなる母への旅 ―生命讃歌の詩人・池田瑛子
遥かなる魂の楽音 ―原田勇男詩集『何億光年の彼方から』
生命存在への慈しみ ―庭野富吉詩集『みつめる』
文明という砂漠に落ちる涙 ―長井陽詩集『花かげの鬼たち』
未到へ ―辻征夫詩篇逍遙
陸地に住まう海の人 ―高橋順子詩集『幸福な葉っぱ』
椎の木の下の幼年 ―高橋順子詩集『時の雨』
何であるのかこの世への用事 ―日常を現成させる詩人・杉山平一


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